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ポスト戦後社会―シリーズ日本近現代史〈9〉 (岩波新書) [「現代日本経済論」]

昨日は父の病状の件で、主治医に呼ばれて説明を受けにいったわけですが、つくづく思ったのは、医療現場でのコミュニケーションの難しさ。
高齢で寝たきりも長く衰弱しているので、いつ何があってもおかしくない状況ではあるものの、
「緊急に生命の危機があるから集まってほしい」
というわけではなく、
「対面できちんと当事者に説明をし了解を得たうえで治療を行ないたいから今日集まってほしい」
ということでした。
私は誤解して、最終通告かと思ってそのつもりで駆けつけたのでした。

いずれにしても関係者間での合意が取り付けられ、おかげさまで実りのある集まりとなりました。
しばらくは臨戦態勢が続きますので、心の準備、そして体調を整えておきます。

スーパーで安曇野の水を見つけた。
どうやら母の実家のある堀金の工場で採水しているようですね。

water.jpg


前の記事で「1980年代の日本は、現代の日本と決定的に何かが違う」という問題提起をしました。何がその違いをもたらしたかについては諸説あると思いますけれど、そのような考察をするにあたって基礎的な認識を深めるのにこの本を読むことにしました。

「日本社会にとって90年代は、その存立の根底が揺らぎ、同質性が失われていく未曾有の危機の時代であった・・」(帯のコピーより)
バブル崩壊、国鉄分割民営化など中曽根政権による新自由主義的諸政策、労働運動の低迷、非正規雇用の増加、オウム真理教の事件、阪神淡路大震災、国内産業の空洞化、インターネットや携帯電話の普及などといったイベントを通して、日本社会がいかに変質していったかを描写しているのだと思います。
やはり同書でも90年代に、日本社会が大きな転機をむかえたという説をとっています。
そのことは、前の記事に書いた私の感覚(80年代と90年代では、時系列としての連続性はあるが、両者の間に質的に大きな差異が存在する。)とも符合します。

私は吉見さんの本を読むのはおそらく「都市のドラマトゥルギー」に続いて二冊目。
私自身この本の対象になっている70年代以降、同じ時代を生きてきたので、その時代を知らないわけではありません。
しかしながら、日々の生活に精一杯で、その時代におこったことを歴史的に意義づけして解釈するような余裕はなかった。
そういう意味ではいい機会ですから、80-90年代のことを見直してみようと思っています。
自分が立てた問いの答えが見つかるかもしれません。

ポスト戦後社会―シリーズ日本近現代史〈9〉 (岩波新書)

ポスト戦後社会―シリーズ日本近現代史〈9〉 (岩波新書)

  • 作者: 吉見 俊哉
  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 2009/01/20
  • メディア: 新書

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銀狼

診察・治療する医師側のリスクも増えてきた昨今ですので、
より一層コミュニケーションをとっていく事が必要なんでしょうね。。。

by 銀狼 (2013-05-16 00:57) 

Silvermac

日本は、どのような道を選択するのでしょうね。
by Silvermac (2013-05-16 05:33) 

獏

私も父の病気の件で同様に2度ほど医者に呼ばれました。。。
2度ともドキドキしましたが治療方針や手術方法の説明で
それに同意を求めるものでした。。。。

by 獏 (2013-05-16 05:51) 

駅員3

落ち着きませんね。
父の日も近いことですし、「親父孝行」してください。
by 駅員3 (2013-05-16 06:50) 

なんだかなぁ〜。横 濱男です。

40年ほど前に、
入院していた母親を思い出しました。
大変でしょうが、頑張って下さい。
これしか言えないことが、まどろっこしいです。
by なんだかなぁ〜。横 濱男です。 (2013-05-16 19:55) 

Azumino_Kaku

なんだかなぁ?。横 濱男です。 さん、
ma2ma2 さん、
sugoimono さん、
nicolas さん、
くまら さん、
カメラde防犯 さん、
お茶屋 さん、
tsun さん、
gen さん、
駅員3 さん、
獏 さん、
Silvermac さん、
銀狼 さん、
ryo1216 さん、
K さん、


こんばんは、ご訪問ありがとうございます。


☆ 銀狼 さん、

そうなんですよ、ちょっとしたことで訴訟になったりしますものね。

医療コミュニケーションの難しさを感じます。





☆ Silvermac さん、

はい、同感です。
これから、日本の舵取りが重要ですね。




☆ 獏 さん、

そうでしたか、獏さんのところも^_^;

医療コミュニケーションの難しさを痛感しますね。




☆ 駅員3 さん、

ありがとうございます。孝行してきます(^_^)






☆ なんだかなぁ横 濱男です。 さん、

ありがとうございます。
頑張ります。
by Azumino_Kaku (2013-05-16 21:07) 

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