2024年5月 台湾 (九份・台北・台中)4泊5日・day1(その48) [日々つれづれ]
2024年5月 台湾 (九份・台北・台中)4泊5日・day1の続き。前の記事の写真の急な下り坂を下ったところの左側にあるお店の住居表示を拡大してみました。この通り(石段の急な小道)は(新北市)瑞芳區竪崎路です。
クルマが通れないようなこんな細くて急な坂の石段でも名前がついています。徹底しています。どういう経緯でこうなっているかは存じませんが、台湾にしても、中国本土にしても、住居表示といい、交通ルール(クルマが右側通行)といい、米国に似ています。
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中国とアメリカ(合衆国:注)。似たもの同士?仲良くしてほしいというのが、日本に住む私の本音。でも、アメリカが前のめりで中国包囲網を構築して追い込みにかかっているように見えて仕方がないのです。
最近、台湾、上海、香港と回って、このエリアの人々の考え方に接して、いろいろな発見がありました。誤解も解けました。彼ら、彼女たちのロジックを完全に理解したわけではないけれど、日本のニュースで伝わってこない本音が見えると、東アジアの景色が変わって見えてきます。
日本にいると日本のマスコミ、アメリカ(側)サイドの考え方にどうしても染まってしまう。アメリカが正しくて中国が間違っているという思い込み、バイアスが掛かるような気がします。
しかしそれはかなり違っていて冷静に考えると、米中どっちもどっち。それぞれ自分の言いたいことを言っているだけ。話はかみ合っていないのかもしれません。
日本にはアメリカ軍の基地が沖縄を中心に全国に立地し、いまだに占領下にあるかのような状況ですが、中国とアメリカを仲立ちする役回りとして、日本は良い立ち位置にいるという指摘があります。
「橋爪:そうなんですよ、でね。さっき、香港と台湾が中国のインターフェイスになったといったけど、香港と台湾はやっぱり中国寄りなんです。だから、日本が中国のインターフェイスになればいい。」(橋爪・大澤・宮台 おどろきの中国 講談社 2013年 p.368)
「橋爪:そうなんですよ、でね。さっき、香港と台湾が中国のインターフェイスになったといったけど、香港と台湾はやっぱり中国寄りなんです。だから、日本が中国のインターフェイスになればいい。」(橋爪・大澤・宮台 おどろきの中国 講談社 2013年 p.368)
これ、けっこう大事な指摘だと思うんですが、実践するのは結構大変。
個人レベルでは、中国(香港、台湾含む)に知り合いがいて、日本人でもネイティブ並みに中国語ができる(できれば広東語や台湾語も)。
何より中国のことをよく理解して、中国(香港・台湾)の人から信頼される日本人、信頼される国(日本)にならないといけない。めちゃくちゃハードルが高い。アニメや音楽、漫画など文化の世界ではすでに日本の評価が高いけれど、それをもっと拡張していく必要がある。
資源もない、人口減少で、国家的難題が山積する我が国が、国際社会の中でスルーされずに生き残るにはこのポジションが良いと思っています。
いっときのジャパン・パッシング(Japan Passing 日本をすっ飛ばして米中が仲良くしている)を思い出してください。わたしたちは欧米の中国観に同調している場合ではなく、日本人独自の中国観を持つ必要があります。
(以下余談) 個人的には有利とか不利とか関係なく、中国(香港・台湾)に住む彼ら、彼女たちと付き合っていると楽しいし、刺激的でもあり、得るところが多い。今までなぜ気がつかなかったんだろうと忸怩たる思いです。
(注)United States of Americaの正確な訳は「アメリカ合州国」であると主張するジャーナリスト(本多勝一さん)もいます。
たしかに「合衆国」を、忠実に英語に戻すと”United Peoples of America” といった英語になります。