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マイナス金利 補足 [日々つれづれ]

前の記事で、「国内には利潤をあげられるような投資の対象がなくなっている」と書きましたが、正しくは「地球上から投資に見合うだけの利潤をあげられるような投資の対象がなくなっている」です。
私たちの社会は、いわゆる経済のグローバル化、国境をまたいだ経済活動を行うことを通して利潤を獲得してきましたが、それがままならなくなっています。水野さんは16世紀の大航海時代から500年近く続いてきた時代が終わるという主張をしています。
だとすれば、政治が解決すべき問題は、デフレの克服とか、物価を上昇させるとかいった小手先のことではないはず。歴史の転換点に私たちがいるという危機意識から、政策を見直していくべきなのではないでしょうか。つまり経済社会を新しい時代に見合ったものに組み替えていく、その準備だったり、お膳立てということも政策として考えられます。20世紀の、またバブル時代の延長線上で、夢よ、もう一度・・のようなことを追い求めていても、何も良い結果は生まないでしょう。(そういう意味において、どこかでインフレ時代の夢を引きずっている安倍政権の経済政策も、80年代の対日貿易赤字が膨らんでいた時代の認識から抜け出せないトランプ氏も時代錯誤です。水野氏はトランプ政権の政策を中世への逆行と分析しています。) 

マイナス金利が、経済社会の利潤率の低下の結果として現れていることと、資本主義の終焉との文脈を重ね合わせて理解してみると・・。
マイナス金利という現象は、国家財政破綻といった現象よりも深刻な経済の病・・・つまり経済を緩慢な死に至らしめる、という徳勝氏の主張がリアリティをもって感じられます。いったい50年後、100年後の社会はどうなっているのでしょうか。


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