SSブログ

「これはうまい」 [日々つれづれ]

あいにくの雨模様。
学校の図書館に本を返しに行った帰り、田町のツタヤでビデオを借りる。
最寄駅の前にもツタヤはあるが、品揃えが違う。
劇場で見そびれた「大鹿村騒動記」は、最寄の店には在庫がなかったが、田町にはあった。
昔は、会員カードを作った店でしかカードが使えなかったりしたが、今はどこでも使えるようだ。
ただ料金を比べると、都心と郊外では若干の開きがある。準新作・1週間で田町が450円、最寄が200円だった。


先の記事で、バスの規制を書きました。いろんな報道で取り上げられています通り、この事故では問題がすべて供給側(バス会社、旅行会社)にあるように報じられています。
もちろんサービスを提供するものとして安全に配慮する義務があり、それを怠ることは許されませんから当然といえば当然です。

しかしながら、需要側、つまり利用者の側に過度な競争をあおる風潮がなかったかと思うのです。過度な競争をあおり、品質の低下を招く背景として、一円でも安いサービスを求める消費者の行動があるといえないだろうか。

検索サイトで、「高速バス、価格」とキーワードを入れて、検索してみてください。
ツアーバスが方面別に検索できます。私は料金のあまりの安さに目を疑いました。

価格比較サイトでは、料金が安いことが絶対的な善として扱われる。
最安値を提供できなければ業者は競争に落伍し、ひいては仕事がなくなる。
同じ路線では、一番安いサービスに利用者が集まる。
価格以外の要素が捨象されたサイトを通しては、安全など価格以外の要素に配慮する業者が選ばれにくい。

このような図式の中で、生き残るために旅行代理店は、バス会社に価格を下げるように圧力をかける。
コストを削る努力が奨励される。

消費者が、良かれと思って安い業者を選べば選ぶほど、状況は悪くなる。良質な業者が苦境に追い込まれ、安価な業者のみが生き残っていく。
これは、いわゆる「悪貨が良貨を駆逐する」世界といえないか。放置すれば、どんどん状況は悪くなる。
問題を起こした業者や運転手を罰したり取り締まったところで、上記の構図が変わらない限りは、別のプレーヤーが同じことを繰り返すだけである。

・・とまあ、以上は私の仮説ですが、どこかにこういう図式を経済学のモデルで説明したものがあるのでしょうか。不勉強で私は存じないのですが。

写真は、松本の菓子店・開運堂で買った、和菓子「これはうまい」、くるみが入った饅頭です。
城下町松本は菓子作りが昔から盛んだったようです。
今も昔も変わらない、オーソドックスな菓子作りが好きです。

koreha.jpg


nice!(18)  コメント(5)  トラックバック(0) 

nice! 18

コメント 5

tooshiba

>悪貨が良貨を駆逐する
仰る通りだと思います。
雇用問題も同じく。
バブル期以降「外国人に出稼ぎさせようず」と主張し続けている経済界のえらいひとたちがいますが、彼らの本音も、それと同じでしょう。
by tooshiba (2012-05-03 00:53) 

Silvermac

バス料金のみ生らず、諸々の低価格化が進んでいますが、果たして「安全」が担保されているのが疑問です。
by Silvermac (2012-05-03 05:53) 

駅員3

今度松本にいったら、「これはうまい」ゲットします!!
by 駅員3 (2012-05-03 10:33) 

yanasan

低価格競争の結末は下請け業者が被り、最後はお客さんが被害を被る事になるのですよね。
by yanasan (2012-05-03 21:41) 

Azumino_Kaku

銀狼 さん、
yanasan さん、
tsun さん、
HAtA さん、
Ren さん、
お茶屋 さん、
駅員3 さん、
gen さん、
K さん、
(。・_・。)2k さん、
Silvermac さん、
斗夢 さん、
ryo1216 さん、
tsworking さん、
tooshiba さん、

こんばんは。
ご訪問ありがとうございます。


☆ tooshiba さん、

ありがとうございます。
労働の問題は、まず、日本国内の失業している人や、働いていない女性の労働参加を促していくことが先決という意見もありますね。


☆ Silvermac さん、

そうですね、安かろう、悪かろうでは困りますね。


☆ 駅員3 さん、

ありがとうございます。
ぜひ一度ご賞味下さい。
開運堂は本町の本店のほか、平田、豊科インターそばなどにもあります。


☆ yanasan さん、

おっしゃるとおりですね。
このままだと結局お客さんのところにしわ寄せがまわってきてしまうことになりますね。

by Azumino_Kaku (2012-05-03 23:12) 

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

Facebook コメント

トラックバック 0