ドラマ「チープフライト」を２１世紀の労働者像としてみる

木曜放映の日テレドラマ「チープフライト」を録画でみる。
（このところ、我が家も何かとにわか航空ブーム？でして、なかなかタイムリーです。）
航空便のコストを圧縮して高速バスに対抗しようという発想がスゴいですね。
私自身は、前にも書きましたが利用頻度も低いので通常の航空会社で良いかなと思いますが、そうはいってもLCCは時代の流れなんでしょう。
頻繁に遠方に出かける人にはいいかもしれないですね。
手元の雑誌「エアライン」1月号にも、エアアジア、スクート、ピーチアビエーションなどLCCが大きく取り上げられており、かなりの存在感です。
いまや交通手段も二極分化の時代なんでしょうか。


ドラマのほうは相沢美晴（元大手航空会社のCA、LCCチェリー航空に出向）役の竹内結子さんの存在感が効いており、けっこう楽しめました。
航空業界ものとしてみれば、LCCを描いたドラマということになるが、もっと普遍的な見方をすれば、デフレが進み、あらゆるものの価格が下がり続ける現在の経済状況の中で、帳尻を合わせながら働く人たちへの賛歌という見方もできるでしょう。
（ちなみに、あらゆるものの価格が下がり続ける・・というのは、与党が言うように日銀の政策が悪いからではない。もっと大きな流れのなかに私たちはいます。
長い間世界を分断していた東西の壁が崩れ、旧東側諸国や、発展途上国が経済発展を遂げたこと、またインターネットなど通信技術の発達により世界中がひとつの市場の中で激しい価格競争を繰り広げてきた結果です。）

つまり、このドラマは、LCCを取り上げた物語ではあるが、その本質は今この社会で働く私たちの状況にそのまま当てはまる物語だとおもいます。
向井理さん扮するダイレクターは「前の会社（大手航空会社）での経験や常識なんて捨て去れ」と、相沢に言い放つ。
私事で恐縮ですが、私の職場でも15年前であれば、3人、すくなくとも２人で分担していた仕事を一人でこなすようになってきている。
別に私の職場だけではない。
同業の知り合いに聞くとどこもそんな感じ。従業員の数は増えないが、仕事は減らない。それどころか、より複雑に、高度になっていく。

相沢美晴は、初めのうちは、新しい会社、つまりコスト削減のためなら何でもやる・・といったやり方になじめずに、反発し、過去のプライドを捨て切れずにいる。周囲とも軋轢が生じる。
しかし、LCCの果たす社会的役割に気づいてからは彼女に転機が訪れます。
私たちは、相沢美晴のように、状況の変化に柔軟に対応しつつ、自分の能力をその中で生かしながら結果を出していかなければならないのだと思います。



さて、我が家の航空業界ものドラマ鑑賞会、お次は、「アテンションプリーズ」（2006年　フジテレビ・上戸彩さんほか）を取り上げる予定です。

コメント 4

LCCも安全だけは個巣をかけてもらいたいですね。
by Silvermac (2013-03-03 06:12) 

相沢美春さん、素敵ですね♪
大ファンになってしまいました！
by 駅員3 (2013-03-03 12:13) 

私も4年前に転職をしてから、
それまでの経験や常識を捨て去る事を余儀なくされましたが、
正直なところ今でも苦労しております。。。；＾_＾A
by 銀狼 (2013-03-03 15:59) 

charingo さん、
銀狼 さん、
Ren さん、
sugoimono さん、
駅員3 さん、
YUTAじい さん、
tsworking さん、
Silvermac さん、
獏 さん、
eternity さん、
ryo1216 さん、

ご訪問ありがとうございます。



☆ Silvermac さん、

見ていますと、サービス面のコストダウンを徹底して、運用面は節減はしないようですね。
事故を起こすと元も子もないですからね。



☆ 駅員3 さん、

素敵ですね、相沢（竹内）さん(^_^)
私もファンです！！


☆ 銀狼 さん、

そうでしたか、今の時代、どんな仕事も、そんな感じかもしれませんね。

私も五年前に今の仕事につきましたが、今なお対応に苦しんでいる内容があります^_^;

「これだけはちょっと譲れないでしょう！」というのはありますよね。


by Azumino_Kaku (2013-03-03 18:31)