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繁體字、簡体字、そして日本の当用漢字 [日々つれづれ]

中国語を独学で学んでいると発音や四声といった声調変化はなかなか習得しにくいのですが、私の場合、気になって仕方ないのが、表記に用いる漢字の違いです。
ざっくり分けると下記のようになるかと思います。
普通話(プートンファ)標準語→ 簡体字
台湾華語、広東語→ 繁體字

NHKTVやラジオ講座で扱う中国語は普通話なので、テキストも講座もすべて簡体字です。

例えば東京メトロの行き先表示でよく見かける駅名で「しぶや」は字体の違いが端的に表れている例です。
それぞれの漢字で書いてみます。(ピンイン:Se’gu)
(繁體字)
(簡体字)
(日本の当用漢字)

このように日本の当用漢字と簡体字とでは、繁体字をそれぞれ別の方式で簡略化しているため、まったく違った字体になっているもの、共通のものなど様々です。

運転するという意味のkaicheはどうでしょうか。
(繁體字)開車
(簡体字) 开车
と、日本の当用漢字に近いのは、繁体字のほうです。

「好きだ」を意味するxihuanはどうでしょう。
(繁體字)喜歡
(簡体字) 喜欢
(当用漢字)喜歓

いずれにしても、字をみてぱっと意味が取れたほうが学習には好都合です。
簡体字を最初から習っている中国の人が、出先で繁体字や当用漢字を見ると違和感を覚えるそうです。つまり彼らにとってのシブヤ(セグ)は谷でなくてはならず、彼らへの配慮として東京メトロでは簡体字表記が電光掲示に出ているということになります。こんなところにも大国としての中国の存在感を感じます。

 漢字表記の話に戻しますと、要は日本人の学習者が、簡体字の 开车 をみて開くと車が連想できればいい。もしくは簡体字を丸ごと覚えてしまうか。私はまだその段階にはなく、簡体字を見るたびに、ん?この字は一体何の字と強い違和感を思ってしまうので、当分は、繁体字の中国語を参照しながら、学習を進めようということになります。

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